マネージャーがやるべき目標設定とは?職種別の目標設定例や設定時のポイントを徹底解説!

目次
マネージャーがやるべき目標設定とは
マネジメントの役割を担うマネージャーには目標を定めるミッションが課せられます。
具体的な目標は以下の3種類です。
1.組織目標の設定
組織目標の設定は、役職によって異なります。
具体的には以下の通りです。
- 部長:部の目標
- 課長:課の目標
- プロジェクトマネージャー:プロジェクトの目標
このように個人の目標ではなく、複数名で果たすべき指標といえます。
2.直属の部下の目標設定
マネージャーの役割に、「部下の管理」があります。
そのため、管理職であるマネージャーは、部下とコミュニケーションを図りながら、部下の行動の指針となる目標を設定する必要があります。
3.自身の目標設定
ここまで組織と部下の目標を設定してきましたが、マネージャーは自分自身の目標設定を行う必要があります。自分自身のすべきことを明確にし、目標として落とし込みます。
マネージャーが目標設定を行う際のポイント
マネージャーが組織全体のことを考え、目標設を定するためには、気をつけるべきポイントがいくつかあります。
具体的なポイントは以下の通りです。
1.明確なゴール設定
目標設定を行う際は、達成基準やゴール設定を明確にすることが重要です。
果たすべき目標のゴール設定を明確にすることで、そこから逆算し、具体的な行動計画や評価方法が決めることができます。
2.期日設定を徹底する
具体的な目標設定を行なった後は、期日設定を行います。
具体的な期日を定めることで具体的な行動計画に落とし込むことができ、進捗が滞っている場合は改善を図る必要性があります。
逆に期日を設けていない場合、施策が行き当たりばったりになったり、目標自体が「絵に描いた餅」になってしまう恐れがあります。
組織の目標は多くの場合、査定評価と紐づくため、半年や四半期で設定されますが、よりスピード感を求める場合は、一ヶ月単位・隔週単位などさらに細かくすることも効果的です。
3.明確なアクションプラン
具体的な目標設定と期日設定を行なった次は、目標を達成させるためのアクションプラン(行動計画)を練っていきます。
いくら明確な目標を掲げても、アクションプランが曖昧な状態ではどのように具体的にどのように行動すれば良いのか分からず、いつまでも達成できません。
そのため、具体なアクションプランを立てることで、やるべきことが明確になり、行動に移しやすくなります。
4.定期的な進捗確認
目標は一度設定して終わりではありません。定期的な進捗確認を行い、アクションプランのフィードバックを行いながらPDCAを回す必要があります。
初めに立てたアクションプランが正しいとは限りません。もし不具合があれば、原因を洗い出し徹底的に検証する必要があります。
マネージャーが目標設定を行なって得られる効果
マネージャーが目標設定を行うことで様々な効果が得られます。
具体的な効果は以下の通りです。
1.メンバーの役割が明確になる
マネージャーが適切な目標を設定することで、組織のメンバーの役割が明確になります。
また、明確な目標を火kげることで、目標に向けて何をすればよいかをメンバーが各自が考えられるようになるため、主体的に働くきっかけになります。
2.進捗管理を円滑に行うことができる
明確な目標を掲げることで、目標に対して達成度を把握しやすくなるため、進捗管理を円滑に行うことができます。
進捗が遅れている際は、問題点や課題を見つけて、早い段階で改善策を考えることも可能です。
3.モチベーションを高めることができる
明確な目標を掲げることで、目標を達成したいという意識が芽生えるため、モチベーションの向上が期待できます。
一方でもし目標を掲げない状態でプロジェクトを進めようとすると、目の前の業務をただこなすことになり、達成感や充実感を得られないため、モチベーションや生産性が低下してしまう可能性があります。
4.業務効率化につながる
目標設定を行うと、目標を達成するためのプロセスを考えるようになるため、時間やコスト、既存の業務効率などを見直し効率化を目指すようになります。
そのためマネージャーは進捗確認とともに業務内容を改善していくことで、無駄な業務を省き効率的な組織を築くことができます。
目標設定に役立つフレームワーク
続いてはマネージャーが目標設定を行う上で役立つフレームワークを紹介します。
具体的には以下の通りです。
1.ベーシック法
ベーシック法とは、以下の4つのステップで構成される最も基礎的な目標設定の方法です。
- step1.目標項目
- step2.達成基準
- step3.期限設定
- step4.達成計画
目標を立てる際は、特に個人の目標の場合、ゴールはどこで、それをいつまでに達成するのかということが曖昧になりがちです。もちろんこれでは目標達成などできません。
目標設定は自分自身に合った方法で、現在の自分より少し上のレベルのものを目指すのが望ましいです。
そうすることで、モチベーションを保ちながら目標達成に向けて主体的に行動することができます。
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2.3点セット法
3点セット法とは、その名の通り「テーマ」「達成レベル」「達成時期」という3つの項目について具体的にしていく目標設定のフレームワークです。3点セット法は、「ベーシック法」という目標設定のフレームワークをさらに深堀りしたものになります。
また、目標は設定しただけでは意味がありません。達成すること、達成に向けて行動するプロセスにこそ価値があるのです。ただ目標設定をして満足するだけでなく、目標達成に向けて進捗を管理したり、改善を繰り返していきましょう。
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3.SMARTの法則とは
SMART(スマート)の法則とは、目標設定の方法のひとつです。
下記の5項目を掘り下げていくことで、目標達成の可能性を高められます。
- S(Specific):具体性
- M(Measurable):計測可能性
- A(Achievable):達成可能性
- R(Relevant):関連性
- T(Time-bound):明確な期限
ビジネスの現場では、人材採用や人材育成などに活用されています。
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マネージャーが行う目標設定の例
目標設定は職種によって内容が変わってきます。
ここでは職種別に紹介します。
目標設定1.営業職の場合
営業職の場合、以下の目標設定が挙げられます。
- 反響からの商談化率を2倍にする
- 月3回のセミナーを開催することで、200名の新規顧客を獲得して、前年比20%増の売上にする
目標設定2.マーケティング職の場合
マーケティング職の場合、以下の目標設定が挙げられます。
- ブログサイトのSEO対策を強化し、記事経由の資料ダウンロード率を前年同月比70%増にする
- メルマガの開封率40%、CVR5%をキープする
目標設定3.管理職の場合
管理職の場合、以下の目標設定が挙げられます。
- 毎朝ナレッジ共有をおこなうことで、部下の実行確率を80%以上にする
- 毎月、部長会議を実施し、各部署の目標達成率を85%以上にする
目標設定4.エンジニア職の場合
エンジニア職の場合、以下の目標設定が挙げられます。
ダブルチェックを徹底し、毎月のエラー数を15%減少させる
前年度の開発コストを見直すことで、20%の開発コストを削減する
目標設定5.人事職の場合
人事職の場合、以下の目標設定が挙げられます。
- 四半期ごとに各部長と面談をすることで、配置転換時のミスマッチによるトラブルを年間3件以下にする
- 従業員と定期的な個別面談を実施して、離職率を前年比30%減にする
まとめ
組織で部下がより効率的に働ける環境を整備し、スタッフ一人ひとりに成長してもらうためには目標設定は欠かせません。
そしてマネージャーは、目標設定の意義と目的を理解した上で、適切な目標を設定する必要があります。
まずは本記事を参考に目標設定を行う際の効果的な手法を学び、メンバーの特性を把握し、有意義な目標設定を心がけてみてはいかがでしょうか!