マーケティングプロセスとは?具体的な流れやフレームワークを分かりやすく解説!

目次
マーケティングプロセスとは
マーケティングプロセスとは、企業が行うマーケティング施策の一連の流れを示すものです。
代表的な流れは以下の通りです。
- 市場分析
- セグメンテーション
- ターゲティング
- ポジショニング
- マーケティングミックス
- 実行とミックス
それでは一つ一つのプロセスを具体的に解説していきます。
1.市場分析
まずは、自社の商品・サービスの市場分析を行います。具体的には、「顧客」「市場」「競合」といった外部環境の調査・分析が必要となります。
市場分析を行うためのフレームワーク
市場分析を行うに当たり、以下のフレームワークがお勧めです。
【1】PEST分析

参照:東大IPS|PEST分析とは?目的、やり方・手順、注意点を解説
PEST分析とは、自社を取り巻く外部環境が、現在もしくは将来的にどのような影響を与えるかを把握・予測するためのフレームワークのことです。
【2】3C分析

参照:シナプス|3C分析のやり方-マーケティング環境分析
3C分析とは、マーケティング環境分析のフレームワークです。3Cとは、「Customer(市場・顧客)、Competitor(競合)、Company(自社)」の3つの頭文字を取ったもので、マーケティング環境を抜け漏れなく把握できます。
【3】SWOT分析
SWOT分析は、
①Strength=強み
②Weakness=弱み
③Opportunity=機会
④Threat=脅威
という4つのカテゴリーを視点にして、経営戦略や事業計画の現状分析を行う経営戦略策定方法です。
2.セグメンテーション
セグメンテーションとは、市場を細分化することを指します。
「性別」「年齢」「職業」といった属性や、価値観やニーズなどの要素で市場をグループ分けします。
自社の商品・サービスに適した市場を見つけるためには、消費者のニーズや価値観を把握する必要があります。また、年齢や性別、地域差なども考慮し細く細分化していきます。
3.ターゲティング
続いては、ターゲットとなる顧客を定める「ターゲティング」を行います。市場細分化と呼ばれるセグメンテーションに対し、ターゲティングはその市場内に存在する顧客層となります。
また、ターゲットの設定はマーケティング施策の結果を左右する重要な要素となるため、「誰に対して訴求するのか」をしっかりと明確にする必要があります。
4.ポジショニング
ポジショニングは、前述の「セグメンテーション」と「ターゲティング」とセットで捉えてく必要があります。
戦う市場やターゲットとなる顧客層が明確になったら、続いては自社の商品・サービスが市場内でどのような位置付けにいるのかを明確にしていきます。
ポジショニングを行うためのフレームワーク

参照:MarkeTRUNK|ポジショニングマップの作成方法~マーケティング戦略の競合との差別化
ポジショニングを行うに当たり、「ポジショニングマップ」がと呼ばれるフレームワークがお勧めです。
ポジショニングマップとは、競合との差別化を図り、競争優位性のある独自ポジションを導き出す際に使用される手法です。
ポジショニングマップでは、市場における各商品のポジションを、縦軸と横軸とからなる2次元の座標によって表現します。
5.マーケティングミックス
続いては、今まで明確にしてきた市場・ターゲット・ポジションの中で、自社が実際にアプローチしていくための手法を組み立てていきます。
基本的には「4P分析」「4C分析」と呼ばれるフレームワークを活用します。具体的な構成要素は以下の通りです。
4P分析の構成要素
- Product (製品、戦略)
- Price (価格)
- Place(流通)
- Promotion(広告)
以上の要素を市場やターゲットに合わせて考えていきます。
基本的に「マーケティングミックス」は、4P分析を指すことが多かったですが、最近は消費者の視点をより重視する傾向が強くなってきているため、「4C分析」を導入している企業も増えてきています。
4C分析の構成要素
- Customer Value(顧客価値)
- Cost(顧客にとっての経費)
- Convenience(入手の容易性)
- Communication(コミュニケーション)
以上の4つの要素をもとにした、消費者視点のフレームワークとなっております。
6.実行とPDCA
マーケティングミックスを定めた後は、実行とPDCAを行なっていきます。
具体的には、「集客」「顧客育成・追客」「商談」のフェーズで定めたKPIが目標に対してどのくらい達成しているかを確認していきます。
また、施策を進める上で「成功した/失敗した」という全体評価ではなく、検証を行いながらマーケティングプロセスのどこに問題があったのかを見つけていくことが重要です。
例えば、「セグメンテーションは上手くいっているが、ターゲティングが間違っていた」などの誤りがある場合があります。
つまり、単に「プロセスを組み立てて終わり」ではなく、その後の改善とPDCAが最も重要であると言えます。
マーケティングプロセスを組み立てて終わりではない
消費者ニーズが多様化してきている昨今、マス(大衆向け)のマーケティングより、1on1に近いマーケティング戦略が重要視されてきています。
単に自社が販売したい商材を売るのでなく、消費者のニーズを把握し、どのチャネル(※1)で届けるのかを考え、商材ごとにマーケティングプロセスを用意する必要があります。
また、マーケティングプロセスを実行して終わりではなく、本質的なボトルネックを把握し改善し、PDCAを回し続けられるかが重要なポイントとなります。
ぜひ本記事を参考に自社の商品やサービスにピッタリのマーケティングプロセスを考えてみてはいかがでしょうか。
※1:チャネルとは、集客するための媒体、経路のこと。Webサイトや広告、キャンペーンなど流入経路(=チャネル)が多ければ多いほどユーザーが集まり、その経路ごとの集客力を見極めて、効果的な集客方法を打ち出すこともできます。