MVVとは?意味や得られる効果を分かりやすく解説!

目次
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)とは?
MVVとは、「ミッション(Mission)」「ビジョン(Vision)」「バリュー(Value)」の頭文字をとったフレームワークです。
「マネジメント」の著者として有名な経営コンサルタントのピーター・ドラッカーが2003年に出版した著書「Managing in the Next Society(ネクスト・ソサエティ)」の中でMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の必要性を唱えています。
また、『ドラッカー5つの質問』(著者:山下淳一郎)では各要素をそれぞれ以下のように定義しています。
ミッション(Mission):組織の存在意義や社会で果たしたい役割
ビジョン(Vision):組織の役割(ミッション)を実現させたときの状態
バリュー(Value):ビジョンを実現するためにとるべき行動
以上のように、MVVは一つの要素だけを満たせば良いというわけでなく、それぞれの要素の相乗効果で成り立っていると言えます。
それでは具体的にそれぞれの特徴について解説してきます。
ミッション(Mission)とは
ミッション(Mission)とは、「使命」や「目的」を意味する言葉です。
企業視点で例えるなら「なぜ、その会社が存在しているか?」「どのような将来を描いているか?」ということを言語化していくイメージです。
そして、このミッション(Mission)を明確にすることで、企業が貢献すべきものが明確になり、具体的な目標を設定し事業に取り組むことが可能となります。
★ミッション(Mission)策定に必要な問い
- 我が社の存在意義は何か?
- 我が社は何のために仕事を行っているのか?
- 10年後の我が社はどのようになっているか?
有名企業の事例|ミッション(Mission)
イオン株式会社
お客さまを原点に平和を追求し、人間を尊重し、地域社会に貢献する。
高島屋グループ
タカシマヤグループは、「人を信じ、人を愛し、人につくす」こころを大切にし、社会に貢献します。
ローソン
「私たちは”みんなと暮らすマチ”を幸せにします。」
ビジョン(Vision)とは
ビジョン(Vision)とは、「企業が理想とする組織像や会社像」です。
前述のミッション(Mission)を実現した後の「あるべき姿」をイメージして頂ければと思います。
★ビジョン(Vision)策定に必要な問い
- 我が社の5年後にあるべき姿は?
- 3年後の我が社の売上と利益はどの程度か?
- 我が社が優先すべき仕事は何か?
有名企業の事例|ビジョン(Vision)
株式会社大阪ソーダ
行動指針
・法令と社会規範を厳守し、構成・健全な企業活動を行います
・研究開発を促進し、高品質・高信頼性の製品を提供します
・地球環境の保全に努め、安全で健康的な生活空間の実現を目指します
・互いの人権・個性・価値観を尊重し、良好な職場環境を作ります
・会社の諸規定を厳守し、ステークスホルダーへ適切な開示を行います
高島屋グループ
指針
◇こころに残るおもてなし
◇未来を切り拓く新たな生活・文化の創造
◇いきいきとした地域社会づくりへの貢献
◇地球環境を守るためのたゆまぬ努力
◇社会から信頼される行動
バリュー(Value)とは
バリュー(Value)とは、「企業の価値観や価値基準」を表す言葉です。
企業で働く従業員に対して具体的な価値観や行動基準を明確に定時することで、迷うことなくビジョン(Vision)に向かうことができ、さらにミッション(Mission)の実現に繋げることができます。
★バリュー(Value)策定に必要な問い
- 我が社は何を目指して仕事をしているのか?
- 我が社が大切にしている価値観は何か?
- 我が社が守るべき規則は何か?
有名企業の事例|バリュー(Value)
ユニクロ(ファーストリテーリング)
お客様の立場に立脚
革新と挑戦
個の尊重、会社と個人の成長
正しさへのこだわり
キリンホールディングス
熱意・誠意・多様性〈Passion. Integrity. Diversity.〉
ビズリーチ
価値あることを、正しくやろう
変わり続けるために、学び続ける
お客様の本質的課題解決
その行動で、ブレイクスルー
事業づくりは、仲間づくり
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の策定で得られる効果
続いては、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定することで得られる効果について解説します。
具体的な効果は以下の3つです。
1.経営の無駄を省くことに繋がる
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を明確にすることで、「ヒト・モノ・カネ」といった経営資源を効率的に事業に投資することができ、経営の無駄を省くことが出来ます。
2.ブランディングになる
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)のミッション(Mission)やバリュー(Value)を消費者に直接訴求することで、企業やサービスの認知度を広げることが可能になります。
3.優秀な人材の確保につながる
MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を明確にすることで、自社の企業理念に共感した人材が集まりやすくなり、離職率を下げることにも繋がります。
まとめ
今回はMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)の意味を分かりやすく解説させて頂きました。
ミッション(Mission)・ビジョン(Vision)・バリュー(Value)の意味はそれぞれ違いますが、企業は独自の「ミッション(Mission)」を達成するために「ビジョン(Vision)」を実現していく必要があります。また、「ビジョン(Vision)」を実現するためには、より具体的な価値基準として「バリュー(Value)」を定める必要があります。
すなわち、MVV(ミッション・ビジョン・バリュー)は、一つの要素だけを策定すれば良いというわけでなく、建設的に形にしていくことで効果を最大限発揮することが出来ます。
ぜひ本記事を参考に自社にぴったりのMVV(ミッション・ビジョン・バリュー)を策定してみては如何でしょうか。