新規事業を生み出すためのアイデア発想法を徹底解説!

企業が成長していく上で既存の事業だけでなく、新規事業を立ち上げ新たな収益源を確保するということは非常に重要な施策となります。しかし、画期的なアイデアが常に生まれるというわけではありません…。
そこで、今回は新規事業を生み出すためのアイデア発想法をご紹介させて頂きます。
目次
新規事業のアイデア発想法!
単に「新規事業を立ち上げる!」と言っても、ビジネスは「やる気」や「根性」ではどうにもなりません。時代の流れやトレンドを分析し、常に時代の変化に対応しながら新規事業のアイデアを考える必要があります。
そこで、ここでは新規事業のアイデアを考えるための思考法について解説していきたいと思います。
具体的な思考法は以下の通りです。
1.他社の成功事例を参考にする
他社が展開している事業の成功事例を参考にする事で、新たな事業を始めるきっかけになることがあります。
しかし、他社競合が行なっている事業をそのまま真似をしても、認知度や信頼度が劣るため、成功確率は低いです。
そこで、他社競合の成功事例を分析し、他社が網羅できていない弱点や足りてない部分を見つける必要があります。そして、その網羅できていない点を狙って事業を行うことで差別化を図る事ができます。
また、日本国内だけでなく海外の事業にも目を向けましょう。
新規事業のアイデアを考える上で一番大切なのは「広い視野で考えること」です。他社の事業が成功している理由を分析する事で新たな可能性を発掘する事ができます。
2.既存事業の長所と短所を洗い出す
新規事業のアイデアを考える上で、客観的な視点で既存事業の長所と短所も洗い出してみましょう。
なぜなら、既存事業の長所と短所を洗い出す事で自社の事業の強みや弱みを把握する事ができるからです。特に自社の強みやノウハウを他の事業に活かす事で新規事業の成功確率も飛躍的に上がります。
「既存事業は成功しているから問題ない!」ではなく、なぜ既存事業は成功しているのか?を分析してみましょう。
意外にヒントはもう自社に眠っているかもしれません。
3.他社競合の強みと弱みを分析する
他社競合の事業を分析し、ターゲットとしている顧客を知ることで、新たな事業の可能性が見えてくることもあります。
また、提供しているサービスや商品のメリットとデメリットを把握する事で、新たな商品開発のヒントとなることもあります。
これらの情報から、自社で展開する新規事業のアイデアを創出する事が可能となります。
4.既に成功している事業を他業種に広げる
世の中には既に成功している事業が多くあるため、そのビジネスモデルを新しいサービスや既存の事業に応用する事で、新規事業のきっかけにする事ができます。
例えば、最近はサブスクリプション(※1)サービスが増えた影響で、買い切りのサービスが減ってきています。
このような背景から自社のサービスでサブスクリプションモデルに切り替え可能な事業があるようなら、課金モデルを変更してみるのも効果的と言えます。
※1:サブスクリプションは、定額料金を支払い利用するコンテンツやサービスのこと。
5.新たな付加価値を模索する
今まで価値を認められず捨てられ、注目を浴びなかったものに対して価値を加え事業にすることもできます。
最も身近な例としては「フリマアプリ」が挙げられます。
個人間で売買ができるプラットホームをサービスとして提供することで、これまで価値を認められず捨てられてきたものでも、欲しいと思える人の手に渡ることを可能としました。
このように、日常生活の中で、「それを欲しいと思う人がいないか?」をじっくり考えることが新規事業のきっかけになることもあります。
新規事業を成功させるポイント
新規事業を立ち上げるために新たなアイデアが出たら、次はそれを形にしていく必要があります。
せっかく思いついたアイデアも形にならなければ意味がありませんので、ここでは新規事業を成功させるポイントを解説しきたいと思います。
1.経営理念を明確にする
どのような事業でも経営理念を明確にしておくことは企業にとって必要不可欠です。特に経営者が掲げる経営理念は、企業の行動指針や方向性を示す重要な役割を担っているため、新規事業もそれに沿って立ち上げる必要があります。
また、最近はSDGsやCSR活動など、社会貢献を目的とした非営利な企業活動が求められています。
このような背景から、新規事業を立ち上げる際も社会貢献に根ざした事業にすることで、株主や投資家などの賛同を得ることができます。
2.プロダクトアウトよりマーケットインを意識する
新規事業を立ち上げるにあたり、どのような客層に喜んで貰えるかを想定する事が重要です。
そして注意すべきは、顧客のニーズよりも企業側の理論を優先させるプロダクトアウトな考え方より、顧客の声を聴き、顧客の要求や困りごとを突き止め、それらを解決する製品やサービスを開発するマーケットインの考え方を意識するようにしましょう。
たとえ、どんなに優れた商品でも、ニーズがなければ意味がありません。
新規事業を立ち上げる前に、「どんなサービスがあったら便利か?」「どんな課題があるのか?」「障害はなにか?」など、顧客のニーズに耳を傾ける事が新規事業を成功させるためには必要です。
例えば以下のプロセスを参考にしてみるのも良いでしょう。
- 経営理念と新規事業にズレがないか確認する
- 市場の環境変化やトレンド、顧客の悩みを分析する
- サービスの「独自価値」を明確にする
- テスト販売で顧客からの意見を収集する
- 改良の上、サービスの提供を開始する
大切なのは「分析」をしっかりと行う点です。時には振り出しに戻って考え直すことも検討してみるのも良いでしょう。
アイデアを成功に導くフレームワーク
前述では新規事業を成功させるためのポイントについて解説してきましたが、フレームワークの活用も効果的です。
ここでは2つのフレームワークをご紹介させて頂きます。
1.MVVの明確化
前述の通り「経営理念」を明確にすることは新規事業の方向性を決める上で重要な取り組みです。
そしてその経営理念はMVVに準えているのが一般的です。
尚、MVVとは、Mission(使命)、Vision(理想像)、Value(価値)の頭文字をとった経営の中核に置くべき概念・フレームワークです。
自社の使命はなにか?理想とする姿は?価値基準は?などを明確にし、新規事業に落とし込む事で他にはない差別化を図る事が可能となるため成功確率が高まります。
2.4P分析
4P分析とはマーケティングの分野で活用されることの多いフレームワークですが、以下の視点で新規事業のアイデアを掘り下げる事が可能です。
4P分析の内訳
- Product(商品・サービス)
- Price(価格)
- Place(販売・提供場所)
- Promotion(販売促進活動・広告)
新規事業を成功させるために重要なのは、商品・サービスの品質だけを上げれば良いというわけではありません。
価格や店舗の立地、通信販売などの販売形態も重要です。
特に現代は販売経路の幅が広く、SNS広告やコンテンツマーケティングなどさまざまな手法があります。このような点をフレームワークで整理しておくことで、事業の成功確率が飛躍的に高まります。
まとめ
今回は、新規事業を生み出すためのアイデア発想法について解説してきました。
新規事業の立ち上げは、ヒト・モノ・カネを投資することになり、失敗した時のリスクはかなり大きいです。
フレームワークを活用したり、人脈を築いたりしながら、さまざまな視点で新規事業のアイデアを検討することが不可欠です。
適切な分析をもとに考え抜かれたアイデアであれば、新規事業の成功を勝ち取れる可能性も高まるため、本記事を参考に戦略的に新規事業を考えてみてはいかがでしょうか!